カチオン電着塗装

こっそり聞きたい「カチオン電着塗装のデメリットって?」

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お客様から寄せられるご相談の中に、時々「カチオン電着塗装のデメリット」があります。
おそらくカチオン電着塗装そのものについて調べてみても、明確にデメリットを明示されていない場合が多く、ご不安に思われたのでしょう。
多くの手法・技術がそうであるように、カチオン電着塗装にも得意不得意があります。
今回はあえてその「不得意」に焦点をあてたお話をしたいと思います。

カチオン電着塗装が向いていない素材について

カチオン電着塗装はその性質上、電気でむらのない塗装を行う方法です。
そのため製品自体が電気を通さない素材で出来ている場合は、電着塗装をご利用頂くことができません。
電着塗装のみで屋外(紫外線が当たる場所)へ設置される場合も当てはまります。
電着塗料の主成分であるエポキシ樹脂は紫外線に弱い特性があります。
そういった場合には、ウレタンやアクリルなどの塗装を推奨いたしますが、
最近では、アクリルとエポキシの特性を持ったハイブリッド塗料もあります。
耐候性を持たせた電着塗装が行える塗料として普及が進んできました。
純正のアクリル・エポキシ塗料ほどではありませんが、近い性質を持たせることが出来るため、お客様のご要望や用途に応じてご提案をしています。

カチオン電着塗装が向いていないのはどんなケース?

1.カラフルな塗装が求められる製品

カチオン電着塗装の場合、電着槽に製品を浸けて行う特性上、黒や白などの単色になります。
そのためカラフルな塗装を電着塗装のみで行うのは難しくなります。
カラフルな製品の塗装を行う場合には上塗りが必要となります。
自動車部品などの場合には、下に電着塗装を行い、その後に上塗りでご希望の色にしていく、という手順となります。

この場合にデメリットとして上げられるのが、「電着塗装」と「上塗り」の2工程となるため、
別に対応出来る工場へ運ぶ輸送コスト・輸送中の時間、さらに届いた工場で再度上塗り処理を行う時間的なコストが発生することです。
ダイワコーポレーションでは電着塗装から上塗りまで一貫した塗装対応を行うことが出来ますので、工場間を移動する時間や輸送コストを大幅に削減することが出来ます。

2.製品の特徴

その他、電着塗装が難しいとされる製品には以下のような特徴があります

  • 製品自体の浮力が高いもの
  • 水を入れてはいけないもの

電着塗装は先述した通り、電着槽に製品を沈めて塗装を行う方法です。
そのためタンクのような沈みにくいものや、水に浸けてはいけないものなどは一般的には不向きと言えます。
ですが方法としてまったく無い訳ではありません。
浮力対応や水切りなどの対応が行えるものであれば、一般的に電着塗装が難しいとされる場合でも電着塗装を行うことが出来ます。

ダイワコーポレーションには、今まで電着をしたことのない製品でも電着塗装を行ってきた実績と事例が多くあります。
お問い合わせの際に写真をお送り頂ければ、どのように電着を行えるかご提案することも可能ですので、
お悩みの際には是非お気軽にご相談ください。


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